正しい知識で、賢くリフォーム
『シロアリ対策について』
リフォーム豆知識
「新築した時はシロアリの薬剤散布したはずだけど・・・そのあとは??」
という方は多いのではないでしょうか?
特に雨漏り・排水の漏れなどの水のトラブルを慢性的に抱えているお宅や、春先の時期になると羽のある虫を見たことがあったり、夏場に黒アリが家の中に上がり込んだりしているようですと、要注意ですよ!目に見えない床下だけに、シロアリ発見がどうしても遅れてしまいがちです。
最後に記載しますが、このページを読んで「自分の家は大丈夫だろうか?」と感じた方、シロアリ生息確認を無料で調査いたしますので、この機会に不安を解消しましょう。
※現地調査依頼については一定の条件がございますので、まずはお問い合わせください。
シロアリは、木材を主食にするのですが、約3万種類いる昆虫の中で唯一木材を栄養にする昆虫です。現在は害虫と認識されていますが、恐竜の住む太古の昔から生息して当時の自然界では、大きい倒木を食べて早く土に返す作業をする重要な生き物でした。生活様式や形態がアリに似ているためアリという名前が付いてはいますが、実は系統的にはゴキブリに近い種類に分類されています。一方、アリは蜂に近い種類なのです。
さて、どこからシロアリは家の中へ侵入するのでしょうか?
知らない人は、「羽根アリが飛んできて土台や軒の隙間から侵入してくる。」と思ったりします。実は通常、歩いて暗い床下から知らない間に侵入してくるのです。暗闇での生活のため目が退化し光や風に大変弱く、蟻道(ギドウ:泥や糞のトンネル)を作って進み、ときにはコンクリートや新建材にも穴をあけて鉄筋コンクリートの住宅であっても、その木材部分に生息していることがあります。
お話したように、シロアリは光や風が嫌いなため、密閉構造になっているような風通しの悪いところや、冬の暖房機使用により結露するような湿度の高いところを好みます。
したがって、漏水や雨漏りの箇所は特に生息率が高まります。具体的には湿度60%の20℃~26℃が一番好む条件となっています。6~12月は活発に活動する時期です。
食害箇所は表皮の部分だけきれいなまま中身だけ食べて空洞になっているように、人目の付かない床下でひっそり生息しているので、気づいた時には耐震構造にも影響するような甚大な被害になっていることが多いのです。毎日窓を開けない留守屋だと傷みが早いと言われるのは、このためもあるのでしょう。
シロアリ消毒専門の業者さんは、シロアリ駆除の工事と一緒に湿気取用の床下換気扇や炭もお勧めしたりします。かつて社会問題にもなりましたが、もちろん、勧めたからといって直ちに悪徳業者とは限りません。だまされないためにも、正確な知識が必要です。
床下換気扇と炭について簡単にお話します。どちらもシロアリの嫌いな環境を作り出す(乾燥させる)にはいずれもとても効果があります。炭はマイナスイオンも出してくれてより良い居住環境作りにも貢献してくれます。
いずれにしても、まず予防の処理が一番重要です。予算の問題もありますので、炭を入れるのなら寝室の一部屋だけだとか、部屋ごとに区切って採用を検討してみることも良いかもしれませんね。
日本で生息する代表的なシロアリの種類は2種類です。
地面に戻って水分を補給しながら木材を食するため、地上1m程度までの食害は一般的にはヤマトシロアリという種類になります。
怖いのは、海沿いの地区に生息するイエシロアリという種類です。家の近くの木の下などに巣を構え、ヤマトシロアリの何十倍の数で、水分を体内に蓄えて地面に降りることなく、最上階まで侵入することが可能なため、気づいた時には大掛かりな家屋の修繕をしなくてはいけない被害になってしまうことがあります。ヤマトシロアリでも、地面に降りなくても水分補給が可能な状況下(雨漏りや2階の水廻りの水漏れ)があれば上部まで被害が拡大してしまうことがあります。
雨漏り等は早めに修理しましょう。
イエシロアリ | ヤマトシロアリ | |
シロアリ写真 | ||
分布 | 九州、四国と主に関東以西の太平洋岸 | 北海道の一部を除く全国 |
加害力 | 地上から上方、屋根裏までを加害湿った木材を好むが水を運んで乾いた木も食害する。 | 主に地上に近い部分に加害食害速度は比較的緩慢。雨漏り等の条件で天井まで喰害する。 |
飛び立つ時期(羽アリ) | 5月から7月の夕方から夜間灯火に群飛あり | 4月から5月頃の雨上がりの昼間 |
巣 | 地中に大きな巣を作る | 加害場所が巣を兼ねる |
1巣内の数 | 最高100万頭に達する場合もあり | 1万~5万頭 |
羽アリの特徴 | 体長 : 6.5~8.5mm 体色 : 黄褐色 |
体長 : 4.5~7.5mm 体色 : 黒色 |
兵アリの特徴 | 粘液を出す | 粘液を出さない |
静岡県では現在、生息がまだ発見されていませんが、TVでその脅威的な被害が報告されています。輸入木材・家具から日本に持ち込まれたと考えられていて、名前の カンザイとは「乾材」の漢字を書くように、日本古来の白蟻と違い、地面からではなく飛んで飛来し、水分補給無しで生息でき乾燥に強いという特徴があります。
生息が床下に限定されず、屋根裏で食害することが多く、発見が遅れることも多いです。駆除には燻蒸処理(家ごと囲って生物すべてを死滅させるような駆除方法)が必要で、多額の費用が掛かります。 完全予防工事が不能とされていて、脅威の白蟻です。
0.5ミリ程度の糞が積もっていることで被害を発見することができるのですが、すでに甚大な被害になっていることも少なくありません。
現在大きな港町周辺に限定されていますが、各地に拡大していっている 状況となっているようです。早期の発見・定期的な調査がこれまで以上に必要となってくると考えられます。
たまに、シロアリが食べつくして去った後の木材を黒アリが巣の一部として利用していることもあります。黒アリは木材を腐らす菌も一緒に運んできてしまうので、こうなると建物にとっては致命傷。このためにもシロアリに入られないように防除施工が必須になります。
「発見したその羽根アリは、シロアリなのかも?」
黒アリの出現とほぼ同時期、シロアリの羽根アリは、4月初め~5月末(イエシロは6月末~8月上)頃に新しいコロニー形成(巣造り)のため、シロから黒に体色を変えって外部に出現します。その時期に屋内で羽根アリや取れた羽をいくつか見かけるようでしたら、まずお宅でのシロアリの生息可能性を疑いましょう。暗闇生活のシロアリが唯一、人前に現す時期になります。雨の後の晴れた天気の午後によく地上に出てくるそうです。
材木に生息している時は白色か黒色かの見分け方でほぼ間違いないですが、唯一地上に出てくる羽根アリのときの見分け方は、どちらも黒色なので、次のことを注意してチェックしてみて下さい。
1 頭の上の触角は、黒アリは「くの字」 シロアリは「まっすぐ」。
2 黒アリにはウエストのような「くびれ」があるが、シロアリはこれがなくずん胴な体。
3 全体の色について黒アリは「真っ黒」ですがシロアリはゴキブリに似た褐色。
4 羽根形状ですが、黒アリの羽は4枚のうち後ろ2枚が小さめですが、シロアリのそれは4枚共ほぼ一緒の羽根形状。最大の違いですが、羽根を手にとって蟻をつまみ上げた時に羽根がすぐに取れるのがシロアリです。
5 わからない場合は、その虫をセロテープに貼り付けて!専門家が見たら一発で判断できます。
“松”や“栂(とが)”といった柔らかめの木材の種類が好みで、嫌いなのは桧(ひのき)や木の芯にある赤身部分は堅いためか好んでは食しません。ただ、嫌いな木や生きている生木、焼きをいれた添え木でも、条件が合えば食い荒らされてしまいます。
あるシロアリ消毒をしている企業が調査したところ、被害の発生箇所では水廻りの部屋が一番で40%強、次に玄関で合わせて75%となっていました。
シロアリは湿気を好むということで、地窓部分が無く風通しが悪いことが原因になっています。実際、在来のタイル造りの浴室からシステムバスに替えたりする解体工事中に、生息しているシロアリを発見することがよくあります。
最近では枕木を使って庭を飾っていたり、縁台を地面に直に設置したり、不必要な廃木材を家屋の近くに放置していたりケースも見られます。
いくらコールタールや防腐・防虫材が塗布されていても、高温多湿化の状態では食害されます。これが呼び水となり、家屋へ連鎖することが考えられます。
また、形状のユニークさからエクステリアとして海や川から流木を持ち帰り、庭に置いていたところ、海岸に近い所にしか生息しないとされているイエシロアリがそこに生息していて、そのシロアリが家屋も蝕んでいたという事例も確認されております。
不要な木材を家近くの土の上に直に置くことは、極力避けた方が賢明です。
シロアリは、人目につかないように暗い地下から歩いて蟻道を作って侵入してきます。このため新築では、床下の地面部分と土台・柱1m程度(朱色に色の付いた薬剤を塗る方法もある)の薬剤散布が一般的で、建物の木造部との境にバリアすることが予防となります。
進入されてからでは、薬剤費用や手間が余分に掛かるだけでなく、食害された木材部分が直るわけでもありません。このため、建物の基本メンテナンスとしては、保険と同じように入られる前の定期的なバリア(予防)が必要なのです。
以前は永久保証等の長期間にわたり効果がある薬剤が使用されていることもありました。
しかし、健康志向や安全性に対する規制のため、より安全な薬剤(昆虫にのみ効き、哺乳類には効かない)を使用するようになりました。
現在の防蟻効果は5年しか持続できないので、定期的な薬剤散布が必要となっています。
一般的には化学薬剤が使用されていますが、あの蚊取り線香と同じ除虫菊成分を使用した自然薬剤がお勧めです。
作年春に動物病院でのシロアリ消毒で採用していただきましたが、院内には病気の動物もいますし、消毒部分と動物との接触距離が近いので、より安全性が高い自然薬剤は最適でした。特に、臭いに敏感な方や小さい赤ちゃんが居る家庭には最適で、多くの方々に採用していただいています。
シロアリ消毒の施工業者によっては、保証をつけずに格安な価格を提示しているところもあります。
しかし、保証が無しでは「本当に効果のある薬剤を使用してくれるのか?」「健康志向の薬剤なのか?」「また隅々まで薬剤散布をしてくれるのか?」といった不安を感じてしまうのではないのでしょうか。
このため弊社の施工では、保険会社と提携して保証期間内に対象シロアリが発生した時は、損傷した場所の復旧作業の賠償(300万円上限)と、無料での再度防除施工の保証を付けさせていただいています。
ただ、保障条件がありますのでご注意ください。特に、イエシロアリ地域でヤマトシロアリ使用の消毒施工におけるイエシロアリの被害が認められたなどの条件が重要です。
詳しくは保証書に記載がありますので、ご覧ください。
既存のお宅の消毒料金は、坪単価でご提示させていただいています。概算ですが、平均的な建坪18坪のお宅につき、ヤマトシロアリ仕様の防蟻用消毒では、13万円強程度からとなります。
基礎部分の風穴の開口が小さくて広げる施工や、風通しをよくするため地窓の追加施工等が発生する場合もあります。
なお、イエシロアリの場合は同じ坪数でも施工方法の違いから価格が高くなります。
いずれの種類の場合でも、駆除については施工金額が上がってしまいます。
また逆に、安くできる方法もあります。床板を上げて直すようなリフォーム工事の予定がある方は、一緒に施工すると床下に潜らないで済むために、その部屋だけは1/3程度の格安価格でできるメリットがあります。
施工後は、期限の切れる5年後の1~2ヶ月前には、「シロアリ消毒の保障満了に伴う調査のご案内」を郵送させていただいています。調査日時のアポイントをとって床下のシロアリ生息がないかの調査をします。
実際、すぐに5年経過してしまうものです。その後は予防のシロアリ消毒を継続されることをお勧めします。
自分で確認できないところですから、専門の業者さんの目で定期的に調査してもらえることは安心ですね。調査時にはシロアリ生息だけでなく、雨漏りや給水・排水の水漏れなどのトラブルも早期発見できることがあり、床下のメンテナンスとしても有効になります。
下記を踏まえ、「現地調査依頼」フォームよりご依頼ください。